Unity adsを使って簡単に広告を導入しよう
19/02/03 14:57:38 19/02/17 20:00:42
自分で作ったゲームを有料化する方法はいくつかあり、たとえば有料での販売、配布自体は無料で広告を掲載する、といった方法があります。そして、Unity adsはゲームに広告を載せて収益を得る方法です。
そこでこのページでは、Unity adsの内容や使い方について解説します。
Unity adsとは
Unity adsはUnity公式の広告サービスで、自動で15秒のビデオ広告を再生する仕組みになっています。Unity adsが入っているゲームは多いので、ゲームをやっていてUnity adsが再生された経験を持つ方は多いでしょう。
ゲーム中に動画が再生されて邪魔だと感じたかと思いますが、Unity adsはゲームの重要な収入源となっています。広告がないゲームは基本的に有料化して収益を得ることになります。
ユーザーから見ると、無料で遊べている代わりに15秒再生される動画を我慢するイメージでしょう。動画再生される時間はゲームができないのでユーザーからすると煩わしさがありますが、常に表示されている広告と違って間違ってクリックすることはありません。
特にゲームプレイ中に誤って広告をクリックすることが多いとユーザーにとって大きなストレスになり、それが理由で離脱してしまうこともあるかと思います。Unity adsはプレイ中に広告でユーザーの邪魔をしないのでその点はメリットです。
またOSの対応はiOSとAndroidのみです。だいたいのスマホゲームはこの二つなので問題ないかと思いますが、現状Web Playerには対応していません。
広告表示のタイミング
Unity adsはゲームの合間に自動表示されるパターンが多いですが、それだとユーザビリティは下がります。誤ってクリックされることが多い分収益化しやすいと思われるかもしれませんが、ユーザーも慣れているため必ずしもクリック回数が伸びるとは限らないでしょう。
クリックしなかった場合無駄に動画だけが流れることになります。そこでボタン式にする人も増えており、ゲームの合間に出てきたボタンをおした場合のみ動画広告を再生している人もいます。
Unity ads設定の流れ
Unity adsを設定するためには、まず最初にUnity adsに登録する必要があります。登録先についてはネット検索で公式ページから登録できます。名前などが登録できたら、次にゲームを登録します。
ゲームのタイトルについては後から変更できないので、適当に入力しないことをおすすめします。ここまでの流れはゲームを開発する前にもできるので、ゲーム作成前にやっても問題ありません。
スクリプトの記述
Unity adsの登録が完了したら、次にスクリプトの記述を行います。サンプルコードは以下です。
using UnityEngine;
using System.Collections;
using UnityEngine.Advertisements;
public class UnityAdsScript : MonoBehaviour {
void Awake()
{
Advertisement.Initialize ("ゲームID");
}
public void ShowAd() {
if (Advertisement.isReady())
Advertisement.Show();
}
}
スクリプトを記述したら、プロジェクトからボタンの設定を行います。「Create」→「UI」→「Button」という流れでボタンを設定できます。またプラットフォームについてはiOSとAndroidを選択します。
「File」→「Build Settings」というように遷移すると、iOSかAndroidかを選択できます。
合わせてバナー広告も入れておく
ユーザビリティが下がるので広告の種類を増やせば良いというものではありませんが、動画広告に加えてバナー広告一種類くらいは入れておいても良いかと思います。実際この組み合わせで広告を入れているゲームは多いです。
そしてスマホゲームのバナー広告でよく使われるものがAdMobというアプリ広告です。これはGoogleのネットワーク広告なので、ブログなどでよくあるアドセンス広告と同じ系列になります。
流れとしてはAdMobのアカウントを作成し、アプリを登録し、広告を作成します。Unity adsと同じような流れです。ただしAdMobはプラグインがあり、プラグインを利用すると便利です。
プラグインはGoogleの公式ページからダウンロードできます。ダウンロードしたプラグインをUnityのアセットフォルダにインポートして設定します。具体的な方法としては以下のような遷移です。
Assets→Import Package→Custom Package
以上のように遷移し、上でダウンロードしたGoogleMobileAds.unitypackageを選択してインポートすると完了です。次に広告を表示するためのスクリプトですが、サンプルコードは以下のようになります。
using System.Collections;
using System.Collections.Generic;
using UnityEngine;
using GoogleMobileAds.Api;
public class GoogleAds : MonoBehaviour {
// Use this for initialization
void Start () {
string appId = "アプリID";
// Initialize the Google Mobile Ads SDK.
MobileAds.Initialize(appId);
RequestBanner();
}
private void RequestBanner()
{
string adUnitId = "広告ID";
// Create a 320x50 banner at the top of the screen.
BannerView bannerView = new BannerView(adUnitId, AdSize.Banner, AdPosition.Bottom);
// Create an empty ad request.
AdRequest request = new AdRequest.Builder().Build();
// Load the banner with the request.
bannerView.LoadAd(request);
}
// Update is called once per frame
void Update () {
}
}
スクリプトのなかでは広告IDの指定や広告を表示する場所の指定などを行っています。以上Unity adsと、それに付随してAdMobの解説を行ってきました。使い方や設定の流れはさほど複雑ではないのですが、情報が少ない、エンジニア向けの解説が多い、といった点で難しく感じる人もいるかもしれません。
その場合、基本的には公式サイトを見ながら設定していくことをおすすめします。便利な使い方や裏技的なものまでいろいろなサイトで紹介されていますが、まずは公式サイトを見ながら設定していくということです。
公式サイトを見て設定し、わからないことがあればそれについてピンポイントで検索すると良いかと思います。最初から多くの情報を見ようとするとかえって混乱するので、情報収集と作業を交互にやっていくイメージです。
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