Unityのコルーチンとは?使い方をまとめました
19/02/03 15:28:59 19/02/17 20:02:06
Unityのコルーチンとは、処理を中断や再開する仕組みのことです。あらかじめ処理の中断、再開のタイミングを決められるのですが、これはゲームのシーンを思い返すとイメージしやすいかと思います。
このページでは、主にコルーチンの使い方のソースコードを紹介し、補足説明していきます。
目次
コルーチンの基本的な書き方
コルーチンの文法は、IEnumerator型を戻り値とした関数を定義することで、その関数をコルーチンとして扱います。まずコルーチンを実行するためのコードは以下です。
StartCoroutine("コルーチン名")
もしくは、
StartCoroutine(IEnumerator型の変数)
というコードになります。逆にコルーチンを途中で止めるためのコードは以下です。
StopCoroutine("コルーチン名")
もしくは、
StopCoroutine(Enumerator型の変数)
となります。
コルーチン実行のサンプルコードは以下です。
public class Test : MonoBehaviour {
void Start () {
// コルーチンを実行
StartCoroutine ("Sample");
}
// コルーチン
private IEnumerator Sample() {
// コルーチンの処理
}
}
次に、コルーチン途中中断のサンプルコードは以下です。
private IEnumerator Sample() {
// ログ出力
Debug.Log ("1");
// 1秒待つ
yield return new WaitForSeconds (1.0f);
// ログ出力
Debug.Log ("2");
// 2秒待つ
yield return new WaitForSeconds (2.0f);
// ログ出力
Debug.Log ("3");
}
yield return new WaitForSeconds (秒数);というコードは、一時中断後リスタートするまでの秒数を表します。
コルーチンを途中ブレークさせるコード
コルーチンを途中で強制終了することができます。とはいえ普通にループをブレークするのと同じロジックなので難しくはありません。
private IEnumerator Sample() {
for (int i = 0; i < 10; i++) {
Debug.Log ("i:" + i);
yield return new WaitForSeconds (1f);
// i==4になったらコルーチン終了
if (i == 4) {
yield break;
}
}
}
コルーチンで引数を渡す
コルーチンは第一引数にクラスを指定しますが、第二引数にそのクラスに渡す引数を設定することが可能です。サンプルコードは以下です。
void Start () {
// コルーチンに引数に5を渡して実行
StartCoroutine ("Sample", 5);
}
private IEnumerator Sample(int num) {
for (int i = 0; i < num; i++) {
Debug.Log ("i:" + i);
yield return new WaitForSeconds (1f);
}
}
この例では、引数である5を渡し、クラスのなかでは引数をループのカウント回数として使用しています。コルーチンの呼び出しで引数を設定する場合上記のように第二引数に渡す値を一つしか設定できませんが、別の方法で二つ以上の引数を渡すことも可能です。
コルーチンで二つ以上の引数を渡す方法
普通にコルーチンに引数を設定すると第二引数の値しか渡すことができませんが、第一引数であるクラス名に対して引数を設定すれば、二つ以上の引数を渡すことが可能です。サンプルコードを見るとイメージしやすいでしょう。
void Start () {
StartCoroutine (Sample(5, 0.5f));
}
private IEnumerator Sample(int num, float interval) {
for (int i = 0; i < num; i++) {
Debug.Log ("i:" + i);
yield return new WaitForSeconds (interval);
}
}
StartCoroutineの第一引数のSampleに対し、さらに引数を設定しています。StartCoroutine自体の引数は一つとし、引数として設定したクラスに対して複数の引数を設定すれば、それをそのままクラスに渡すことができます。
コルーチンのなかでさらにコルーチンを実行する
コルーチンのなかでさらにコルーチンを実行することもできます。インデントを深くし過ぎるとややこしいのですが、無限になかに入れていくことも可能です。サンプルコードは以下です。
void Start () {
StartCoroutine ("Sample1");
}
private IEnumerator Sample1() {
for (int i = 0; i < 5; i++) {
Debug.Log ("Sample1 i:" + i);
// 別のコルーチンを実行して終わるまで待つ
yield return StartCoroutine ("Sample2");
}
}
private IEnumerator Sample2() {
for (int i = 0; i < 3; i++) {
Debug.Log ("Sample2 i:" + i);
yield return new WaitForSeconds (1f);
}
}
上記のコードでは、Sapmple2のなかにさらにコルーチンを作って別クラスを呼び出すことも可能です。
別クラスのコルーチンを実行する
クラスオブジェクトを作り、そのクラスのコルーチンを指定して実行することも可能です。サンプルコードは以下です。
public class Test {
public IEnumerator Sample() {
for (int i = 0; i < 3; i++) {
Debug.Log ("Test Sample:" + i);
yield return new WaitForSeconds (1f);
}
}
}
void Start () {
StartCoroutine ("Sample");
}
private IEnumerator Sample() {
// Test.Sample()を実行して、それが終わるまで待つ
Test test = new Test ();
yield return StartCoroutine (test.Sample());
Debug.Log ("End");
}
別クラスのコルーチンを停止する
実行同様、別クラスのコルーチンを停止することもできます。サンプルコードは以下です。
void Start () {
StartCoroutine ("Sample");
}
void Update () {
// 「1」が押されたら「Sample」コルーチンを終了
if (Input.GetKey (KeyCode.Alpha1)) {
StopCoroutine ("Sample");
}
}
private IEnumerator Sample() {
for (int i = 0; i < 100; i++) {
Debug.Log ("i:" + i);
yield return new WaitForSeconds (1f);
}
}
コルーチンについて解説してきましたが、仕組みとしてはそれほど難しくないかと思います。実行と停止があって、それぞれ別クラスからの実行や引数を複数使った方法などがあります。
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