Unityで作られているARアプリをまとめてみました
19/02/11 14:16:50 19/02/17 20:08:39
ARはVRとともに近年活発になっている技術で、Augmented Realityの略です。和訳すると拡張現実で、現実上にバーチャルを表示するイメージです。ポケモンGOのように地図アプリと連動させて現実に出現したように見せるパターンが特に有名でしょう。
AR技術はいろいろなところで活用されていますが、Unityゲームにも活用されています。そこでこのページでは、Unityで作られているARアプリを紹介していきます。
目次
Unityが使われているARアプリ
実際にUnityが使われているARアプリを紹介しますが、実はUnityはゲームにのみ使われているプラットフォームではありません。Unity×ARではゲームもゲーム以外のアプリも有名なので、紹介していきます。
IKEA Catalog
家具を店舗で見るのと家で見るのでイメージがだいぶ異なることは多いと思います。店舗やネットで見ているとよく見えるが、実際に家に置くとあまり合わなかった、場合によってはサイズに違和感を感じることもあるかもしれません。
そこで、IKEA CatalogではAR技術を利用して家具を家に置いたときのイメージをしやすくしています。ただしこのアプリの口コミはあまり良くないため、ARの利用は未完成な部分が多いということです。
BMW Individual 7 Series AR
このアプリはAR技術でBMWの車の走りを体感するものです。VRよりは手軽に扱うことができますが、VRに比べるとリアリティは低いでしょう。名目としては、家にいながら試乗したような感覚が得られます。
ポケモンGO、妖怪ウォッチ
どちらのゲームも仕組みとしてはほぼ同じなので、まとめて紹介します。地図アプリと連動しており、まるで現実のなかに存在するように見える点が斬新でした。
Rolls-Royce Trent XWB
Rolls-Royce Trent XWBは航空機用のターボエンジンをバーチャルに操作するためのものなので、一般の人からするとそこまでニーズはないかと思います。しかし、技術に関心のある人は参考として見てみるのも良いはずです。
実際に自分でアプリを使ってみなくても、You Tubeにアップされている動画を見てみるとイメージが湧くでしょう。他にもARアプリについてYou Tubeなどの動画サイトで解説されているものがあるので、見てみることをおすすめします。
動画なら短時間で見れるわりにイメージを膨らませる効果も大きいので、詳細な情報はWebサイト、大枠のイメージをつかむのには動画、と使い分けると良いですね。
UnityとVuforiaを組み合わせる
UnityでARアプリを作るにはVuforiaというライブラリを使用するのが便利です。Vuforiaの登録をしてそれをUnity側で設定すれば連動することができます。Vuforiaの詳しい設定方法は検索してホームページから確認できます。
Unity側の設定としては「Vuforia SDK」と「Databaseのパッケージ」をプロジェクトにインポートし、Assets → Vuforia → Prefabsフォルダ内のImageTarget,ARCameraプレハブをHierarchyに追加します。
追加したらImageTargetの設定を行いますが、詳細は設定するときに検索した方が良いでしょう。
VRやMRとの違い
ARと似た技術にVRとMRがありますが、これらを総称してXRと呼びます。XRはX-Realityの略で、実際にはこの三つ以外のものも含まれています。ただし有名なのはこの三つなので、この三つの内容と違いを把握しておけば良いでしょう。
VR
まずVRは上でも紹介した通りVirtual Realityの略で、理的には存在しないものを、感覚的には本物と同等の本質を感じさせる技術のことです。専用のゴーグルを使用して体感するタイプのアプリケーションが多く、いろいろな場所で紹介されているので見たことのある人がほとんどでしょう。
AR
ARはAugmented Realityの略です。機能としては上で説明してきた通りで、現実の空間にバーチャルのものを配置することなどができます。VRのようにバーチャルが現実に感じるようなことはないのですが、現実の上にバーチャルを乗せることができます。
家具の配置や服の試着などがバーチャルで行える機能があり、実用化はされています。しかし現実に家具を置いたり試着した場合との差があり、現状としては賛否両論といった感じでしょう。
どちらかというと現実にバーチャルが乗っているような感覚を楽しめるゲームでは楽しめます。ポケモンGOをやったことのある方ならわかるかと思いますが、決してリアリティがあるわけではありません。
現実の部分とバーチャルの部分はすぐにわかるのですが、それを踏まえたうえで楽しむものです。今後はVRとARがミックスしたようなサービスも増えていくと考えられます。VRは現実のように見えますが、現実とリンクしているわけではありません。
ARは現実とリンクしていますが、バーチャルの部分が現実のように感じられるわけではありません。つまりVRとARをミックスすると現実とバーチャルをミックスさせつつ、なおかつ現実のように感じさせることができます。
まだそこまでの技術は難しいのですが、今後ミックスされていく可能性が高いので、複数の技術に目を向けておいた方が良いです。Unityで実現できるのはARだけですが、今後VRとの連動もできるようになるかもしれません。
MR
次にMRはMixed Realityの略です。VRとARをミックスしたものが実現したらMRになる可能性もあり、要するに複数のバーチャル技術をミックスしたものです。ミックスしたものだけでなく、どれにも該当しないリアリティ技術もMRにカテゴライズされることがあります。
他にもSR(代替現実/Substitutional Reality)、AVR(拡張VR/Augmented Virtual Reality)などがあります。
Project MARSの注目度が上がっている
UnityでARアプリを作成する際にはVuforiaと組み合わせるのが一般的と説明しました。しかしここ1年ほどでProject MARS(Mixed and Augmented Reality Studio)というUnityの拡張機能が注目されており、これを使えばプログラミングせずにARアプリを作成できます。
もちろん細かい部分はプログラミングが必要ですが、大枠だけならプログラミングなしです。まだProject MARSの情報はあまり出回っていないため詳細は不明ですが、今後主要な機能になるかもしれません。
またアドビ、アマゾン、Google、アップルなどもARフレームワークの開発に力を入れており、Unityと連動されたアプリケーションが今後増えていく可能性があります。AR開発を勉強している人はUnityだけでなく他のサービスにも目を向けておき、連動可能な情報があればチャレンジしてみると良いかと思います。
とはいえベースはUnityで作るのが無料かつ簡単なのでおすすめです。以上ARについて解説してきましたが、発展途上の技術なので短期間でツールが変わることはもちろん技術そのものに変化がある可能性も高いです。
ツールを活用してアプリケーションを作るのも面白いですが、Unityは日々進化している分最新技術に目を向ける楽しさもあります。
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