HTMLとは?言語としての特徴や詳細を徹底的にご紹介!
18/01/08 18:29:48 18/05/14 02:31:00
ウェブサイトを閲覧するとき、必ずと言っていいほど遭遇するもの、それがHTMLです。
これはウェブサイトを作るときには絶対に覚えておかなければならない言語として常に最上位をキープし続けている他、最近ではデスクトップアプリやスマートフォンアプリでも使う機会が増えています。
もしかしたら、個人でウェブサイトを作成・運営した時にHTMLを作成した方も少なくないのではないのでしょうか?
ここでは、そんなHTMLについて解説していきます。
目次
HTMLとは
HTMLのはじまりと発展
HTMLとは、正式名称は「HyperText Markup Language」である、ハイパーテキストを記述するためのマークアップ言語です。World Wide Web(WWW)上のウェブページに利用されています。
1989年に欧州原子核研究機構(CERN)のティム・バーナーズ・リーが研究の共有のための問題解決として、HTMLが提案、1990年にコード化したものです。
当初は仕様ではなく、ゆるい文法規則で定義されていたものだったため、ウェブブラウザがその文書の意図を推測して、表示するような挙動になっていました。
今日では仕様が厳格化されているため、仕様に従ってHTMLを作成することが求められています。
その後、1993年に初のHTMLの仕様である「HTML 1.0」がIETFによって勧告されて以来、その仕様が更新され続けていました。1997年に勧告されたHTML 3.2以降はWorld Wide Web Consortium(W3C)に引き継がれています。
その後、HTML 4.0を経て、その改訂版にあたるHTML 4.01が登場しました。
マークアップと見栄えの分離
当初は HTMLは文書の構造を表すマークアップ言語でしたが、ブラウザーの発展と共にHTML 3.2までにおいては、HTMLに文字の色やフォント、背景などの見栄えを設定するという方向がとられていました。
このことは、ウェブの発展の上で必然ではあったのですが、HTMLで見栄えを指定するという方法がとられることで、ブラウザーによっては正常に表示できない、場合によってはブラウザーがクラッシュするという弊害が出ました。
その状況に対し、文書とスタイルの分離が求められるようになったことから、レイアウトなど見栄えに関わるものはCascading Style Sheetsで行うようになりました。
XHTMLへの移行とその失敗
W3CではXMLの優位性から、従来のHTMLをXMLの仕様で定義しなおした「Extensible HyperText Markup Language」への移行を進めるために、2000年にHTML 4.01をベースにXHTML 1.0が、2001年にはXHTML 1.1が勧告されました。
しかしながら、XHTMLへの移行は結果的には失敗に終わりました。
これは、XHTMLでは厳密なXMLの仕様に準拠することが必要だったこと、それ以上に当時の主要なブラウザーではXHTMLを正常に表示できないという致命的な問題を抱えているということによるものでした。
このことと、後述のHTML5の登場がきっかけとなり、XHTML 2.0は勧告されることもなく破棄されることになりました。
HTML5の登場と定着
XHTMLへの移行を進めようとするW3Cに対して不満を持つ企業は少なくなく、対抗組織としてアップル、Mozilla、Operaが中心となって2004年にWeb Hypertext Application Technology Working Group(WHATWG)が設立され、後のHTML5となる仕様策定が進められました。
WHATWGより提唱された仕様は、後にW3Cに採用され、HTML5の仕様策定にあたっては、両者は協力関係にあり、WHATWGが提唱したものを基にW3Cが策定して、2008年にHTML5のドラフトが発表、2014年に勧告されました。
その後、2016年にはHTML 5.1が、2017年にはHTML 5.2が勧告されました。
HTML5はXHTMLでは見向きもされなかったリッチなウェブコンテンツへの対応が充実していることもあり、今日では多くのウェブサイトがHTML5を採用しているそうです。
HTMLはどこで使われているのか
HTMLは、ウェブサイトでは必ずと言っていいほど使われています。
それも直接HTMLを作成するだけでなく、PHPやRuby、Javaなどで書かれたウェブシステムにおいて、ブラウザーで表示するためにもHTMLが使われているということもあり、ウェブ分野ではHTMLなしでは成り立たないと言って良いでしょう。
近年ではウェブアプリだけでなく、ネイティブアプリでもHTMLが使われることがあります。
例えば、テキストエディターでもAtomやVisual Studio CodeはElectronというフレームワークを使って、HTML+Node.js+CSSを使って開発されています。
このこともあり、HTMLは多くの分野で使われています。
HTMLを学習するには?
学習を始める方にオススメの方法
HTMLの学習を始めるには、特殊なツールは不要です。
パソコンさえあればすぐに学習を始めることができます。テキストエディタを使ってHTMLを作成した後、ウェブブラウザーを使って実際に表示させることができます。
ウェブサイトでは必ず使われるということもあり、学習サイトも非常に沢山あるほか、リファレンスも充実しています。
今日ではHTML5が主流であるため、HTML5に対応した学習サイトを使うのが良いでしょう。また、デザインはCSSを使うため、CSSも習得する必要があります。
以下のウェブサイトがHTML/CSSの入門に参考になるでしょう。
- [やさしいホームページ入門](http://www.ink.or.jp/~bigblock/)
- [HTML5入門](http://html5.imedia-web.net/)
ウェブオーサリングツール
HTMLとCSSを使いこなせるようになって、実際にウェブサイトなどを作るときは、一般的なテキストエディタだけでは少々心許ないでしょう。
ウェブサイトを作成する際にはウェブオーサリングツールやソースコードエディタなどがあると効率よく進めることができるようになります。ここで代表的なウェブオーサリングツールを挙げてみましょう。
Adobe Dreamweaver CC
Adobe Dreamweaver CCは、かつてはMacromedia Dreamweaverとして知られ、今日でもウェブデザイナーを中心に、プロフェッショナル向けのウェブオーサリングツールとして代表的な位置に立っています。
Dreamweaver CCは、HTMLやCSS、JavaScriptコードの作成だけでなく、PHPのウェブアプリの開発でも一定程度は対応できますが、どちらかというとデザインに特化している傾向があります。WYSIWYGエディタも備えているため、視覚的にページを作ることができます。
Dreamweaver CCは無償で利用できるツールではなく、月額課金でライセンスを購入する必要があります。
ホームページビルダー
ホームページビルダーは、ジャストシステムから提供されている、初心者向けのウェブオーサリングツールです。
Dreamweaverとは違い、HTMLを知らない人でもウェブページを作成できるように設計されているため、実際に使うには適切とは言い難いでしょう。
Aptana Studio
Aptana Studioは、Eclipseベースのウェブオーサリングツールとして知られ、無償で利用することが可能です。HTMLエディタをベースに、CSSエディタ、JavaScriptエディタを備えているため、ウェブサイトの作成には必要十分な機能が揃っています。
HTMLの将来性
今日でもウェブサイトの作成や、ウェブアプリに多いても表示部では必ずと言っていいほど使われているということもあり、HTMLの将来性は十分にあるといえます。
というよりかは今日のウェブにおいて、表示部分がHTMLが前提となっていることもあり、今後も不可欠な存在となります。
とはいえ、HTMLだけを習得しても、それで渡り合うことは到底できず、ウェブデザイナーとしては最低でもCSSとJavaScript、エンジニアとして活躍するのであればさらにPHPやRuby、Javaなどのウェブ用のプログラミング言語を習得する必要があります。
したがって、HTMLにおいては、ウェブデザイナーとして活躍したいのか、それともウェブアプリのエンジニアとして活躍したいのかということを考えた上で、それぞれに合った学習を進めていくことが不可欠になります。
最後に
1990年代から始まり、今日に渡ってウェブにおいて必要不可欠な技術として使われ続けているHTML。新しい技術が次々に登場して、発展を続けています。
その点では、ウェブ系のエンジニアやデザイナーが必ずと言っていいほど触れる機会のある言語であるといえます。
しかしながら、定着した技術であるがゆえ、それのみでは通用しないということもあり、ウェブデザイナーとしてCSSやJavaScriptも並行して習得してスキルを磨く、あるいはエンジニアとしてサーバーサイドのプログラミングを習得する必要があるということもあり、HTMLをメインとして習得するのは決して適切とは言い難いものと考えられます。
HTMLについては、文書を記述するということもあり、これをメインに据えることはあまりないとは考えられますが、覚えておく必要のある言語であるため、習得しておくと、多くの場合、便利になるでしょう。
人気記事