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個人事業主から法人化する時に注意したいチェックポイント5つ

法人化の注意点

法人化の手続きって自分でできるの?

個人事業を営んでいるあなた。将来は、ご自分の事業を法人化することを考えていますか?

法人化する場合、様々な会社設立の手続きが生じます。難解そうではありますが、個人事業主の方の中には、法人化の手続きも自力で行おうと考える方が多いようです。これまで複式簿記や開業届などを自力で行ってきた自負心から、そう思われるのでしょうか。

しかし実際には、自力で会社設立を行った結果大事なチェックポイントを見落としてしまったことで、思わぬ支払いが生じるケースがあります!

会計労務事務所ふじっくすのホームページ「鎌倉藤沢の会社設立・起業開業 110番」の記事で、以下のような驚きの証言を発見しました。

“会社設立が終了した後に私どもが顧問事務所として関与することとなった場合、いつも驚かされることは、「会社設立にあたって、当然検討しなければならない税金や社会保険などの関連事項について、これらに検討を加えた形跡がほとんど(全く?)見られない」といったケースが少なくないことです。”

引用:「鎌倉藤沢の会社設立・起業開業 110番

ふじっくすが指摘するように、会社設立手続きには、素人が行うと見落としてしまいやすいチェックポイントが幾つかあるようです。

確かに、会社設立手続きは個人で行うことも可能です。
法務局のホームページの「商業・法人登記申請手続」からページを進めると、4つの法人登記の種別が出てきます。

  • 株式会社
  • 持分会社
  • 一般社団法人/一般財団法人
  • その他(有限会社やNPO)

更にページを進めると、設立、役員変更、移転、解散といった登記項目が並び、そこから必要な申請書がダウンロードできるようになっています。

また、日本法令からも登記申請書の作成キットが販売されています。

出典:日本法令

前述の「鎌倉藤沢の会社設立・起業開業 110番」によると、「形式的な会社設立の書類上の手続きができる」こと自体は、プロとしては当たり前のことだそうです。むしろ会社設立の「専門家」としての真価が問われるのは、

“会社設立をした「後」に発生する税金や社会保険の負担をも視野に入れて、これらについての対策を構築することが出来るノウハウやスキルがあるのか、ということ”

引用:「鎌倉藤沢の会社設立・起業開業 110番

だそうです。本記事によれば会計労務事務所ふじっくすは、関与したときには既にもう手遅れ、という「悲劇」を多く目撃してきたそう。素人判断は恐ろしいということですね。

会社を作る人たち

法人化する時に注意したいチェックポイントとは?

法人化する際に見落としがちなチェックポイントとは、どのようなところでしょうか。前述の「鎌倉藤沢の会社設立・起業開業 110番」から、5つ紹介します。

会社設立日は、1日(月の初日)は避けるべし

会社設立日をいつにするかを考えた時に、切りがいいので月初めの1日を選びたくなります。しかし税金を考慮した場合、会社設立日は月の初日である1日にはしない方が良いのです。その理由は、法人住民税の均等割りにあります。

  • 1日が会社設立日:その月の法人住民税の均等割り1か月分を納付しなければならない
  • 2日が会社設立日:その月分の法人住民税の均等割りは全額免除される

月の下旬を会社設立日にする場合でも、翌月の2日以降に移動可能ならばそうしたほうが良いのです。

資本金が1000万円以上になると様々な負担が発生してくる

会社を設立する時、資本金は多いに越したことはないと誰もが考えるでしょう。しかし税務上では、資本金が1000万円以上になれば様々な負担が発生してくるのです。

まず、消費税の免税がなくなります。資本金が1000万円以下ならば会社設立後2年間は消費税の納税義務はありません。しかし1000万円以上になるとこの特典はなくなります。

事業年度の期間も確認しよう

会社設立が2月で決算期が3月にしたとします。すると、事業年度初年度は2月と3月の2か月間だけになります。そうなると税務上の問題が発生します。

資本金が1000万円未満なら、会社設立から2事業年度、消費税が免税になります。しかし2月会社設立で3月決算だと、第1期の2か月プラス第2期の12か月の、合計14か月しか消費税免税対象にならないのです。

具体的な試算も引用します。年間の課税売上金額が3000万円の場合、消費税額は「3000万円×8%=160万円」になり、その10か月分は約130万円にもなります。2月会社設立で3月決算だと、130万円が節税できなくなってしまうわけです。

しかし、決算期を1月にすると第1期は12か月弱、第2期12か月になります。合計24か月弱、ほぼ2年間に渡って、消費税免税の恩恵をを享受できるようになるのです。

スタートアップ

会社設立事業年度の開始時期

前述の「鎌倉藤沢の会社設立・起業開業 110番」では、最も多く売上(利益)が見込まれる時期が事業年度の一番最後にあるパターンも、最悪な例として挙げています。

具体的には、このような場合です。

  • 事業年度開始:9月
  • 事業年度終了:8月
  • 最も多く売上(利益)が見込まれる時期:7-8月

この場合、利益が大きく出て大幅な黒字決算になる見込みの場合でも、決算対策が全く施せないのでそのまま多額の税金が発生することになってしまいます。

もし、最も多く売上(利益)が見込まれる時期が事業年度の最初にあり、多額の利益を計上している場合、事業年度終了までの期間で決算対策を講じることが出来ます。逆に、最も売上(利益)を上げる時期が事業年度の最後にあると、対策を講じる時間が全く残されていないので結果的に多額の納税をする羽目になります。

また、事業年度の最初に売上(利益)が最も多く見込める時期がくれば、役員の給与を決めるにあたっての利益予想も行いやすいのです。
通常、

役員給与=売上-費用

といった計算式がベースですが、この場合に必要な利益予想も、売上(利益)が最も多く見込める時期が事業年度の最後に来てしまうと困難になります。

会社設立を急がなければいけない場合を除き、年間で売上(利益)を最も多く見込める時期から事業年度を開始できるように会社設立をするようにしましょう。

奥様を役員登記する場合の注意点

自宅開業のスタイルで、奥様は専務などの「役員」として登記されるケースにも問題点はあります。役員の月給は年間を通じて一定でなければならず、増加は原則的に出来ません。ですから月給の金額は予め決めておかなければなりません。利益が多く出るようになってから月給を増額させることは原則できないのです。

会社設立の初年度というのは大抵赤字で、良くてもトントン。その状況で、奥様に初めから高額な月給は払えないですよね?

奥様を役員に登記してしまうと、利益が多くなった時にボーナスを支給して調整をすることも出来ません。しかしもし奥様が平社員扱いであれば、ボーナスの支給も可能になる場合があります。

しかし奥様には特に厳しい制限が課せられているため、これも単純な申請ではありません。自己判断せず、税理士などの専門家に必ず相談しましょう。

StartUp

まとめ

法人になれば様々な税務上の恩恵が付き、多くの助成金申請の対象にもなれます。社会的信用度も増します。ですので、事業を法人化して様々な特典を受けようと思われる方が多いのは自然なことです。しかしこれまで紹介したように、法人化においての税務上のチェックポイントを見落とすと、高額な納税をする羽目になったりしてしまうのです。

法人化の手続きなんか専門家に頼まなくても自分で出来る、という声も聞きます。しかし、やはりプロに依頼した方が賢明であることに、この記事を通して気付いて頂ければ幸いです。法人化を決めたら、先ず会社設立手続きを扱っている税理士や社会保険労務士を訪ね、プロに手続きを依頼しましょう。

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