フリーランスとしての自信ってどうやってついた?現役フリーランスエンジニアに聞いてみた

19/04/07 15:38:37     19/04/07 19:06:03

自信のあるエンジニア

フリーランスは会社の看板ではなく自分のネームで仕事を受注し、自分で作業をこなす必要があります。つまり、自分にある程度自信がないと責任を持って仕事を請け負うことは難しいでしょう。

「自分にフリーランスが務まるのか」「会社のバックがなくなったら自分なんて価値がない」と思われている方も多いかと思います。そこで、フリーランスエンジニアにどうやって自信を身に付けたのか聞いてみました。

特に自信があるわけではない

これは私を含め、複数の人が言っていることです。自信がないわけではないのですが、特別自信があるというわけでもありません。要するに、自信についてはあまり深く考えないというスタンスです。

自信があるのは非常に良いことのように思えますが、自信を持ちすぎてもかえってくじかれる可能性があります。目標や理想を持ってそれに向かって行動するのは良いと思いますが、自信があるかどうかはあまり気にする必要はないかと思います。

私と同じような考えを持っている人も複数います。自身があるかないかを考えてもあまり意味がないので、客観的に見て可能と言えそうなら行動し、無理そうなら原因を考えて対策を打つ、といった形で良いかと思います。

根拠のない自信もときには必要かもしれませんが、仕事においてはどちらかというと客観的な事実が重要です。自分に可能かどうかを考える際は、自信があるかないかではなく、客観的に見て可能かどうかで考えると良いでしょう。

仕事はしっかり選ぶ

客観的に見て可能かどうかが不明な場合は、自信があるかどうかというよりは成功したときのメリット、失敗したときのデメリットの両方を考えて、できれば期待値を自分のなかで持っておくと良いかと思います。

明らかに成功の確率が低くてなおかつメリットも少ないならやらなくても良いですし、逆に成功の確率が高くて失敗のデメリットも少ないのであればチャレンジしてみる価値があります。

具体例としては、明らかにできなさそうな仕事は受注しない方が良いです。自信どうこうの問題ではなく、クライアントにも迷惑が掛かるでしょう。その場合、できることから着実にステップアップしていくことをおすすめします。

逆に過去の経験からある程度完成の目途が立って、失敗のリスクが低そうなら受注して問題ありません。あとはたとえばアプリ開発にチャレンジするような場合、失敗すると時間を失います。

しかしたとえ失敗しても経験値にはなるので、無謀と思ってもチャレンジしてみる価値はあるでしょう。成功の自信がないからやらないという発想もできますが、失敗してもメリットがあります。

なので、チャレンジするのに特に自信はいらないということになります。ただし余力がないと失敗する可能性の高いことにチャレンジするのは厳しので、やはり客観的な事実や現状の余力を考えて戦略を打つのが良いですね。

とにかく行動して失敗経験も積んだ

私は自信があるかどうかはあまり気にせず考えもしないのですが、自信が身に付くまでのステップアップについて話してくれる方もいました。その方は、とにかく自信がなくても行動してみて、失敗経験も重ねながら自信を身に付けていく、と言っていました。

もちろん失敗すれば他人を巻き込む可能性もあるので、その点については考量してリスク排除しながらの行動ではあると思います。失敗すると明らかに問題が発生することもあれば、そうでないこともあります。

失敗を積み重ねて自信を身に付けていくのであれば、リスク分散の概念は必ず必要ですね。たとえば、失敗も経験のうち、という考えてできない案件を受注するようなことはクライアントに迷惑が掛かります。

リスクを考える

また一発当てれば大丈夫、との考えで現状の生活費を無視してアプリ開発で稼ごうとするようなこともおすすめできません。失敗すると生活が破たんするのでハイリスクすぎます。

失敗しても大丈夫な範囲でチャレンジすると良いですね。そして失敗の中に何回か成功体験が入ればより大きな自信になるそうです。単に成功するよりも、失敗の後の成功の方がより大きな自信になると話していました。

たしかに失敗の後に成功した方が喜びは大きいと思いますが、正直なところ自信も大きくなるというのは私にはよくわかりませんでした。しかしそのように考える人もいるようです。

リスク分散を考えつつも積極的にチャレンジし、失敗を積み重ねていくことも自信につながるのかもしれません。

小さな成功体験を積み重ねる

これは私も共感できることですが、小さなことから始め、そこで成功することで自信を築いていくと話している人もいました。その人はフリーランスになる前に、会社員として働きながら個人で仕事を受注してみたそうです。

そして会社員として働きながら個人でも開発を繰り返すことで、フリーランスでもやっていけるという自信が身に付いたそうです。この方法であればいきなりフリーランスになるよりも着実で、成功の目途が立ってからフリーランスに転身することができます。

現状フリーランスでやっていける自信がないという方は、会社員と並行しつつ簡単な案件から受注してみれば良いのではないでしょうか。とはいえ会社員のエンジニアは忙しい人が多いので、できる範囲で無理なく受注してください。

並行してきちんとの納品できる経験を積み重ねれば、確実に自信につながっていくはずです。私自身最初は会社員エンジニアと並行しながら簡単なVBA案件などを受注し始め、徐々にPHP案件なども受注する形でした。

実際の成功体験

私の場合そこから派生してIT系のライティング案件も受注するようになり、最終的には開発よりもライティングの方が気に入ってそっちに集中しています。自信という観点で考えたことはなかったのですが、今考えると会社員時代に副業ができたという小さな成功体験が、フリーランスになるための自信につながっていたのかもしれません。

心境的にはとにかく会社員と副業を並行しているときは時間に追われる状況で、自信がどうこうと考える余裕はありませんでした。私と同じようなことを経験した人はだいたい似たようなことを言っています。

最初は適切な仕事量もよくわからず、とにかく仕事がもらえる、お金になる、ということが嬉しくて無理して受注しすぎるかもしれません。結果的に自分が大変になるのですが、明らかにできない内容や分量を受注しなければなんとかこなせるかと思うので、今振り返るとやはり自信につながっていたのかもしれません。

今も自信はない

上で特に自信について深く考えないエンジニアも多いと紹介しましたが、今度は自信がないまま続けているケースです。フリーランスエンジニアと聞くと自分の技術に自信があって、天才で少し変人、といったイメージを持っている方も多いかもしれません。

しかし実際は人それぞれで、私の知る限りではどちらかというと内向的でコツコツ作業するタイプの人が多いです。メディアなどではどんどん表に出て世間に物申すタイプのフリーランスエンジニアが注目されますが、あれはフリーランスエンジニアが異端児なのではなく、その人が異端児なだけです。

フリーランスエンジニアの多くは特に社会に物申すわけではなく、会社員以上に地味に作業をコツコツ続けている人が多いです。結果的に成功して稼いでいるフリーランスエンジニアもいますが、やっていることを見ればコツコツ勉強して技術を積み重ね、それを活かしてコツコツとモノづくりに勤しんでいます。

フリーランスから起業した人などは派手なイメージがあるかもしれませんが、それも作業単位で見れば地味なことの繰り返しです。なので自信があるからフリーランス、起業ではなく、むしろ自信がないからこそ人知れず努力を積み重ねている人が多いです。

またフリーランスエンジニアが独立した理由として、社会に疑問を持っているから、フリーランスの方が稼げるから、といったイメージを持っている方は多いかと思います。

たしかにこういった理由でフリーランスになる人もいますが、意外とネガティブな理由も多かったりします。たとえば、会社でうまくやっていけなかった、会社での人づきあいがどうしてもストレスになる、一人で作業に集中する方が性に合っている、といったフリーランスエンジニアは多いです。

私の知る限りでは、会社にストレスを感じたことが独立を考えるきっかけになり、いろいろと調べていくうちにフリーランスでもやっていけることがわかった。

そして実際にフリーランスになってみたら仕事が前よりも楽しくなり、楽しく努力を積み重ねた結果、会社員の頃よりも収入が高くなった、といったパターンの人が多いです。

私自身は特に会社にストレスを感じていたわけでも社会に不満を持っていたわけでもありません。単純にフリーランス案件の単価と会社員の給料比較、フリーランスなら通勤時間が掛からず作業が夜まで続いても終わったらすぐに寝られる分効率的だ、技術分野や仕事内容を選べる分儲かりやすい方向に集中しやすい、といった単純な動機でした。

なので自信があるかないかはあまり関係なかったのですが、他の方はむしろ会社でやっていける自信がなかったことがフリーランスエンジニアになったきっかけだったと話している方が多いです。

ある程度自信がないと前向きになれないのでネガティブすぎるのもダメなのかもしれませんが、逆に自信を持ちすぎて「勉強しなくてもなんとかなるだろう」「自分でアプローチしなくても仕事なんていくらでもあるだろう」といった発想も持つのもNGだと思います。

自信があまりないからこそ地道に努力できる部分もあると思うので、副業で小さな成功体験を積み重ねるようなことから始め、そこまで自信満々でなくてもフリーランスにチャレンジする価値はあるでしょう。

ネガティブになりすぎても天狗になりすぎてもうまくいかないと思うので、少しくらい自信のなさや不安な気持ちがあるのはむしろ努力のために必要な要素かと思います。

 

▼聞いてみたシリーズ
1, フリーランスの旦那さんのしごとの仕方や働き方についてどう思っているか奥様に聞いてみた
2, フリーランスエンジニアになって感じる幸せを聞いてみた
3, 在宅エンジニアやってみた感想を聞いてみた
4, フリーランスエンジニアにやる気の出し方を聞いてみた
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